タワーマンションって金持ちの住居というより高度経済成長期の郊外の団地とおなじくややお金多めの中産階級の住居という印象がある
かつての団地はサラリーマン家庭だが収入が世間の平均月収よりも高いぐらいの月収、ぐらいじゃないと審査落ちとかしたらしいんだけど、奥様方のアコガレで教育熱心な家庭も多かったのだとか。ただ、べつに資産家というわけではない上に毎年新しく出る冷蔵庫に洗濯機、ステレオや TV といったものを買い揃えられていないと見栄が張れないと、奥様方が夫に内緒で借金して買い揃え、内職などで賄ってた、という話も。
そんな中、「現金の出前」として産まれて森田の森田商事や田辺の日本クレジットセンターといった素人が起業した素人金融業な「団地金融」が鎬を削り、「アイフル」「プロミス」「レイク」「武富士」なんかのサラ金の起業者も団地金融からノウハウを学び更に金融技術(広義かつ元来的な意味での FinTech)を磨いたのだとかそういった話が『サラ金の歴史: 消費者金融と日本社会』という本にあっておもしろかった
で、1000 万円とかの確実に世間よりかなり上の年収ではあるものの資産家でもなければ家賃やらなんやら引いたぶんからすればそこまで餘裕があるわけでもないのに、子を高い塾にやり奥様方は見栄で高いものを揃え、という港区タワーマンション文化は当時の団地を彷彿とさせやしないか、とチラっと思ったりしたのでした。