江戸時代は徹底的にリサイクルして、ゲタが最後には割れたとしても薪にしたエコ社会……とよく目にする。
でも、そういう廃材を薪としてよく買ってたのは誰かと言うと、江戸の湯屋(風呂屋)。関西の風呂屋は買わなかった。
なぜかというと、江戸っ子は熱い湯を好んだので、普通の松の薪だけでは燃料が足りなかったから。
ゆえに江戸の湯屋は少々の引き取り賃まで払っても廃材を集めたし、近所の人も廃材が出ると湯屋に売りに行った。
江戸っ子が熱い湯を好んだので森林破壊が進んだかもしれんという、あんまりエコじゃなかった可能性の江戸の一面。