『カンビュセスの籤』
内容についての話じゃなくて。
藤子作品と言うと、目をつぶるとき、まぶたをつぶらずに瞳だけつぶるというマンガ記号がある(左)
が、『カンビュセスの籤』のヒロインには、その記号が使われておらず、ちゃんとまぶたをとじてます(右)。
つまり、描けなかったのではないのです。藤子作品においては、まぶたをつぶるのは「美女」の性的な記号なんですね。
しずかちゃんはほとんど前者。まぶたを閉じるのはゼロではないが非常に少ない。藤子先生の中では、しずかちゃんはまだ女性性に目覚めてないという位置づけだったのでしょう。
魔美になると、両者が混在しています。子供から美女への過渡期であるとわかります。
なにがいいたいかというと。
そういう原作の細やかな配慮を台無しにして、しずかちゃんを
「まぶたをとじるキャラ(美女)」
に変えてしまった近年のアニメ版は、しずかちゃんとは何たるかも、F先生のガチなロリ愛も、理解できてないよね、という話。